一般財団法人 石川県県民ふれあい公社
事務局次長
竹内 正人 様
一般財団法人 石川県県民ふれあい公社
企画事業課 課長補佐 兼 企画業務係長
山田 智之 様
のとじま臨海公園水族館
展示飼育係 専門員
國頭 真一 様
水族館の巨大水槽に光のカーテンが出現!
石川県七尾市 のとじま臨海公園水族館 様
2024年1月1日に発生しました石川県能登地方を震源とする地震により、
被害を受けられたのとじま水族館の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
息を引き取ったジンベエザメの安らかな眠りをお祈りし、一日も早い施設復興を願っております。
Introduction
はじめに
石川県七尾市の「のとじま臨海公園水族館」内にございます、ジンベエザメなどが泳ぐ巨大水槽の照明用として、このたびLED投光器
LEDSFOCUS PROを採用いただきましたのでご紹介します。
「のとじま臨海公園水族館」は能登半島東側の能登島にございます。
「のとじま臨海公園水族館」は1982年7月に石川県唯一の水族館として開館しました。
中でも「ジンベエザメ館 青の世界」と題した1,600トンもの水を湛えた大水槽は見どころのひとつとして人気を博しています。
石川県産業展示館2号館内にある石川県県民ふれあい公社
水族館でお話しを伺う前に、金沢市内にございます運営元の一般財団法人 石川県県民ふれあい公社 様をお尋ねしてお話しを伺いました。
こちらは金沢市内の緑豊かな石川県西部緑地公園や石川県産業展示館などと同じ場所にございます。
Interview
ご担当者の声
一般財団法人 石川県県民ふれあい公社
事務局次長
竹内 正人 様
一般財団法人 石川県県民ふれあい公社
企画事業課 課長補佐 兼 企画業務係長
山田 智之 様
一般財団法人 石川県県民ふれあい公社
事務局次長 竹内 正人 様(写真左)
企画事業課 課長補佐
兼 企画業務係長 山田 智之 様(写真右)
本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございます。
また、弊社のLED投光器LEDSFOCUS PROをご採用いただきまして、
まことにありがとうございます。
竹内様・山田様
遠方までお越しくださり、お疲れ様です。
お会いできてとても嬉しく思います。
さっそくお話しを伺いたいと思います。弊社のLEDSFOCUS PROが採用に至りました経緯をお聞かせ願えますでしょうか?
竹内様
3年ほど前になりますが、ジンベエザメの入れ替えに際し、水槽の屋根をクレーンで吊り上げたところ、太陽光が水槽(青の世界)に差し込み、カーテンのように揺らめく幻想的な光景が偶然広がりました。
長年、光が差し込まない環境でしたのでそれはとても驚きのものでした。
この光景を飼育員だけでなく、何とかお客様にも見ていただきたいという強い想いから、「揺らめく光の再現検討プロジェクト」がスタートしました。
お聞きして驚きました。偶然の太陽光の差し込みから始まったことなのですね。
その後の経緯はいかがなものでしたのでしょうか?
山田様
当初は天井の一部をガラスにしようかとも思いましたが、太陽光ですと光がきれいに差し込む時間が限られ、天候にも左右されますため、入館いただいたお客様すべてにご覧いただけず、工事費用も甚大であることから断念しました。
そしてLEDによる再現が検討されたのですね!
竹内様
はい。しかし国内有数のLEDメーカー複数に打診をしてみたものの、対応できる照明機器が無かったり、実際に機器を持ち込んで実験したものの照度不足であったりと有効な方法が見つからず、一時は断念しました。
しかし、過去に見たあの美しい幻想的な光景の再現をどうしても諦めることができず、更に情報収集を進めたところ、車のヘッドライトにも採用され、光の直進性に優れ、他の水族館での導入実績もある演出にも有効なスタンレー電気さんのLED投光器を知りました。
紆余曲折、試行錯誤から弊社のLED投光器にたどり着いていただき光栄です。
今お話しのございました通り、車の安全に関わる重要保安部品であるヘッドランプで多数の実績がありますので、光のコントロール(配光技術)にはたいへんご好評をいただいております。
竹内様
営業の方からもそのお話しをお聞きしました。
その後、綿密な打ち合わせを繰り返し設置場所、角度など何度もテストを重ねて、今回太陽光が揺らめく幻想的な光景をほぼ完璧に再現することに成功しました。
山田様
今年は水族館のオープンから40周年でもあり、新しいバリエーションでお客様に見ていただきたいという想いもあり良いタイミングでもありました。
とても素敵なお話しをお聞きすることができました。
実際にLED投光器を設置するにあたり、ご苦労をされたり心配なことは何かございましたでしょうか?
竹内様
最初のテストは6台で行いましたが、光の帯が見事にできたので、計画の30台であれば期待する光が再現できるのではと考えました。
山田様
しかし水槽には生きた魚が入っているので、その反応が心配でした。
最初ざわついたりしましたが、慣れると落ち着きを取り戻しました。
これはやってみないと分からないところでしたが、問題ありませんでした。
竹内様
水槽の環境はあまり変えたくないと言う気持ちも反面ありましたがこの点は安心しました。
続いてはお客様に近いところに光の帯を作るなどの工夫を現場合わせで実施しました。
施工の段階でもご苦労があったのですね。
竹内様
はい。あとは直接関係ないのですが、光が当たると、水槽にいるナポレオンフィッシュが今までより見やすくなりました。これは副産物と言うか意外な効果です。
面白いお話しもお聞きしました。
まことにありがとうございました。
最後に光の演出の名称が決まったとお聞きしたのですが、
竹内様
はい、4つの候補「光のカーテン」「天使の階段」「人魚のドレス」「人魚の階段」から水槽前の応募用紙にお客様に記入して選んでいただく形でこの夏に実施しました。
応募総数3,828票のうち、2,069票の過半数を超える票を獲得した「光のカーテン」に決まりました。
7・8月の来場者も昨年や一昨年と比べて増加傾向にございます。
設置のきっかけも素敵ですが、決まった名称も素敵です!
今後更に多くの方にご来場いただけるといいですね。
竹内様
ありがとうございます。
これから水族館に行かれるとお聞きしていますので、水族館には話しをしてあります。
ここ金沢市内からですと、車で1時間半くらいはかかります。
ぜひ「光のカーテン」をご覧になってください。
承知しました。ご配慮ありがとうございます。
事前にお聞きしてお伺いするのが更に楽しみになりました。
それではこれから向かいたいと思います。
本日は貴重なお話しをお聞かせいただき竹内様、山田様ありがとうございました。
石川県県民ふれあい公社 様 を後にして、車のまま砂の海岸を走れる千里浜なぎさドライブウェイを横目にのと里山海道を走行、羽咋市、和倉温泉、能登島大橋を経由し、およそ1時間半で「のとじま臨海公園水族館」に到着です。
のとじま臨海公園水族館 展示飼育係 専門員 國頭 真一 様
さっそく水族館にお勤めの國頭 様 が迎えてくださいました。
國頭 様 本日はお忙しいところお時間をいただきありがとうございます。
國頭 様
ようこそ「のとじま臨海公園水族館」にお越しいただきました。
ありがとうございます。
さっそくですが、お話しをお聞かせください。
國頭 様 はこちらでのお仕事は長いのでしょうか?
國頭 様
勤務して約25年になります。
それは大ベテランですね。
こちらで人気の展示は何になりますか?
國頭 様
ジンベエザメは最も人気のある展示のひとつですが、イルカ・アシカショーやペンギンなども人気です。
「ジンベエザメ館 青の世界」は2010年の8月にオープンし、今夏、新たな光の演出の名称が決まった「光のカーテン」は話題となっています。
そのような貴重な展示に弊社が光で関われたことをとても嬉しく思います。
水槽にいるジンベエザメですが、ここ日本海にもいるのでしょうか?
國頭 様
目撃は多くありませんが、夏から秋の終わりごろ暖流に乗って日本海にもやってきます。
石川県県民ふれあい公社 様 で水槽に光を当てることでの環境変化を当初気にされていたとお聞きしましたが、飼育のお立場からはいかがでしたでしょうか?
國頭 様
その点は私も初め心配しておりましたが、杞憂に終わりました。
飼育に際し苦労が比較的少ないサメということです。
また飼育員やエサの時間を覚えていてとても賢いのがジンベエザメです。繊細ではありません(笑)
それは何よりでした。ジンベエザメは何を食べているのでしょう?
國頭 様
オキアミやシラス、きびなごなどを食べています。
2頭で1日5千円くらいの餌代がかかります。
量としては7.5~9Kgくらいになります。
身体がとても大きいですからね。
ところで投光器30台のうち下の両側4台は時々点滅をしますが?
國頭 様
これで揺らぎを「光のカーテン」として再現しています。
石川県県民ふれあい公社 様 で揺らぎのお話しをお聞きしましたが、この点滅で揺らぎを演出しているのですね。
先ほど水槽の裏方、LED投光器が設置されている水槽上部に入れさせていただきましたが、一部だけが点滅していたので気になっていました。
最後に水族館のお勤めで良かったことなどお聞かせください。
國頭 様
水槽のデザインをしたり、展示のレイアウトを考えたり、それを具体的な展示にして、お客様に来ていただき喜んでもらえたときに、この仕事をしていてホントに良かったと思います。
ありがとうございます。夢を多くの人に与える素敵なお仕事ですね。
本日はお忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。
國頭 様 は現在クラゲの主担当されていて、展示方法のご検討や繁殖などにもご尽力されています。
来場されたお客様の声として、演劇の舞台のような素敵な演出、光が新たに加わり表情までよく見える、ホントに光のカーテンが水槽の中にある、癒しに加え幻想的な光はデートスポットとしても最高!
いつまでも見ていられそう、水中の光に吸い込まれるような幻想的な感じ!などと言ったものが聞かれました。
Notojima Aquarium
のとじま臨海公園水族館
是非のとじま臨海公園水族館にお越しいただき、「光のカーテン」が設置されたジンベエザメのいる「青の世界」をご堪能ください。
〒926-0216 石川県七尾市能登島曲町15部40
TEL:0767-84-1271(代)
https://www.notoaqua.jp/
開館時間・料金
開館期間
1月1日~12月28日 (12月29日~31日は休館)
開館時間
3月20日~11月30日 午前9時~午後5時
12月1日~ 3月19日 午前9時~午後4時30分
水族館入場料(税込)
一般(高校生以上) 1,890円
中学生以下(3歳以上) 510円
団体割引
20人以上 一般(高校生以上) 1,690円
20人以上 中学生以下(3歳以上) 460円
100人以上 一般(高校生以上) 1,500円
100人以上 中学生以下(3歳以上) 410円
Lighting Equipment
事例使用製品
① LLF0111A/6500K(白色)/2.5° 台数: 18台
(うち4台は木漏れ日演出用)
② LLF0111A/6500K(白色)/ 3° 台数: 4台
③ LLF0111A/6500K(白色)/10° 台数: 8台
合計 LEDSFOCUS PRO LLF0111A 30台
超狭角配光をベースに角度違いのLED投光器LEDSFOCUS PRO を組み合わせて巨大水槽に照射、光のカーテンと名づけられた演出を実現しました。